最近聞く「資本性劣後ローン」って、普通の借入と何が違う?

最近ニュースなどで、「資本性劣後ローン」を活用し・・・、などと聞くことがたまにあります。

 

この資本性劣後ローンとはどういうものなのか、対象は誰なのか、特徴などを簡潔にまとめます。

 

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資本性劣後ローンって、端的に言うとなに?

資本性劣後ローンをシンプルに言うと、

  • 法人向け
  • いわゆる「倒産」の場合、あらゆる債務(支払いや給与や税金や他の借入)を返した分から支払う
  • 借りた分は、バランスシート上自己資本とみなされ、負債の方には乗っからない
  • 他の融資が受けにくくなったり、金融機関の自己査定での評価が厳しくなったりしにくい(つまり追加の融資が受けやすい)
  • 貸す側としては、取りっぱぐれるリスクが高い
  • そのリスクも含め、金利は通常の融資より高めで条件も厳しい
  • 返済の柔軟性が低い(5年1ヶ月、10年、20年などが来ると、一括で返す必要がある)
  • 日本政策金融公庫など多くの資本制劣後ローンでは、「毎年の経営状況をきちんと報告して下さいね」という義務がある

という特徴があります。

 

「資本性劣後」という言葉は、「返済の優先順位はかなり後ろですよ」という特徴があるため、ある意味借りる側からみたらありがたい、貸す側からすれば、少し高い金利は取れるけど危なっかしいローンでもあります。

 

新型コロナウイルス対策でも、資本制劣後ローンというのは出てきていますが、目立った活用がなされ始めたのは、東日本大震災が発生してからです。

 

ある程度成長した中小企業・中堅企業・スタートアップだと、通常のローンでは金額が足りない、でも借入をしないと資金繰りが厳しいというケースも存在します。

 

特に、地域で中核的な存在の企業が、経営危機・破綻となると、影響も大です。

 

経済産業省の出している、新型コロナウイルス感染症で影響を受ける事業者の皆様へというPDFでは、46ページ(10月22日時点)に、中小企業向け資本性資金供給・資本増強支援事業という制度があります。

 

この目的は、

新型コロナウイルス感染症の影響を受けている中小企業に対して、出資等を通じた資本増強策を強化することで、スタートアップの事業成長下支えや事業の「再生」により廃業を防ぐとともに、V字回復に向けた「基盤強化」を図ります。

としており、資本を手厚くすることにより、事業を支え、経済的基盤を強くすることが目的です。

 

このプランの一つに、資本性劣後ローンがあります。

例えば、日本政策金融公庫や商工中金の提供する新型コロナウイルス対策資本性劣後ローンでは、中小企業では最大7.2億円、零細企業向けでも7,200万円を、他の融資と別枠で貸すという異例の条件です。

 

金利も、当初3年間や赤字の場合は0.5~1.05%、4年目以降の黒字の場合は2.6%~4.8%と、通常の融資は高めの金利であるものの、金融機関のリスクを考えたら妥当と言える数字でしょう。

 

このような資本性劣後ローンは、新型コロナウイルスの経済的影響が多方面に広がると、より注目を集めていくでしょう。

 

 

 

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