ローカル経営において、狭く深くよりニッチに、でもNo1・一位になることで活路を見いだせる
なにごとも、「No1」というのは印象に強く残ります。
よく例えとして出される例ですが、日本一標高の高い山は富士山(3,776m)で日本人誰もが存在を知っています。
しかし、No2の北岳(きただけ)(3,193m)になると一気に知名度は減り、No3の奥穂高岳(3,190m)になると、なかなか登山好きの人でもない限り、思いつきにくいのではないでしょうか。
しかも、北岳と奥穂高岳の標高差はたったの3mです。
このように、No1と、No2、No3では印象の残り方が大きく異なります。
自社がNo1になれる評価基準をつくる
No1といえる分野を持つためには、何かの部分で突出する企業努力を重ねることに加え、「No1」の基準を、自身がNo1になれる基準にする、という方法があります。
例えば、ビジネス・経済誌では「経済誌購読者数No1」「書店で一番売れているビジネス誌No1」など、自誌がNo1になれる部分でのNo1を強くアピールしています。
また、クラウド会計ソフトのfreeeはクラウド会計シェアNo1、SmartHRは労務管理クラウドでシェアNo1など、No1をホームページ上で強く訴求しています。
携帯キャリアも、「シェアNo1」「他者からの乗り換えNo1」「お客様満足度No1」など、違った角度からNo1を強調しています。
Amazonの書籍・電子書籍の売り上げランキングなどでも、総合No1は厳しいハードルでも、中分類、小分類でNo1を1日でも取ることで、「Amazon○○部門でNo1!」と名乗ることはできます。
狭めることでNo1は近くなる
このように、ジャンルを細分化する、近う角度(部数・書店売り上げなど)からNo1を訴求するなど、一見自社に何も強みがなさそうでも、地域・ジャンル・基準などで自分たちがNo1になれる分野を定め、一点突破を図るというのは重要です。
地域シェアNo1でも、売上No1でも、登録者数No1でも、何かNo1になれる部分を定めて攻め、そこでNo1を達成することで、社内外へのアピールにつながります。
なにか一つNo1がとれれば、そこを足がかりに「次に目指すべきNo1」は何だろうか?と、さらにNo1を広げていくことができます。
狭く深くでも、自社がNo1になれるNo1作りは、都市もですが、競合が少ない地方にとってはより取り組みやすい試みではないでしょうか。