カルピス、ミルキーといえば、世代を問わず人気のある商品。近年、カルピス・ミルキーの横展開が進んでおり、生活者の視点で横展開を考える
カルピス、ミルキーといえば、それぞれ100年、67年以上の歴史を持つ、伝統あるブランドです。
もちろん主軸になっているのは、水などで薄めて飲むカルピスと、ソフトキャンディのミルキー。
しかhし、この10年近くで、カルピスやミルキーの派生商品が増えたとスーパーを回っていて感じる人も多いのではないかと思います。
元々、カルピスのカルピス社と、ミルキーの不二家は、単独の資本でしたが、カルピスはその後味の素と資本提携、さらにその後はアサヒ飲料グループに入り、現在は本社もアサヒグループの本拠地、吾妻橋にある有名なタワーに移りました。
株式については、合弁会社のアサヒカルピスビバレッジ設立後、アサヒ飲料の株式100%取得による子会社化、吸収合併、その後再度アサヒ飲料子会社のカルピス株式会社、アサヒグループホールディングスの子会社として、健康食品を扱うアサヒカルピスウェルネス株式会社が設立されています。
不二家は、食品に関わる事案で経営が一時期危うくなるも、山崎製パンが過半数を超える、約53%の株を取得し、実質山崎製パンのグループ会社となっています。
なお、余談ですが、マカロンが有名なダロワイヨは不二家の100%出資子会社で、サーティワン・アイスクリームももともと1970年代に、アメリカでサーティワン・アイスクリームを展開する、Baskin-Robbinsと不二家により合同で設立されており、不二家とBaskin-Robbins(ダンキンブランズインターナショナルホールディングスリミテッド)が約43%をそれぞれ同比率で保有する大株主となっています。
両社とも、当初は独立資本だったのが、21世紀に入り、大きな資本を持つ巨大グループ企業の傘下に入ったわけですが、そのころから、カルピス・ミルキーの味、ブランドを活かした派生商品が増えてきました。
カルピス・ミルキーの横展開でどのような製品が産まれたか?
カルピスの強みは、「独特の風味」「乳酸菌の技術」「歴史の長さにより、あらゆる世代が認知している」という3点が特に強調できるといえましょう。
またミルキーは、「『ミルキーはママの味』という、あらゆる世代に根付いたキャッチフレーズ」、「練乳の濃厚な風味」「ペコちゃんというキャラクター」の3点が大きな強みといえます。
カルピスの横展開の製品
- カルピスウォーターなど、様々なフレーバーのカルピスが入った缶・ペットボトル飲料
- カルピスソーダ
- カルピスサワー
- ミンティアカルピスタブレット
- カルピスアイスクリーム
- カルピスの季節限定フレーバーなど複数の味
- カルピスバター
- 業務用生クリーム
- カラダカルピス(体脂肪減少に訴求)
- カルピスの乳酸菌研究を応用した健康食品、アレルケア・ラクトウェル・ココカラケアなど
ミルキーの横展開の製品
- パンに塗るファットスプレッドのミルキー
- ミルキー千歳飴
- ミルキークリームロール
- ミルキーシュークリーム
- 生ミルキー
- ミルキーラスク
- ミルキーチャージ(GABA、カルシウムなど含有)
- ミルキーチョコレート
- ミルキー味のプロテイン(!)
- ミルキーふりかけ
- ミルキーアイス
- ミルキータルト
- ミルキーのソフトクリーム
- ペコちゃん人形
- ポップキャンディ
- ペコちゃんかぐや姫
- ペコちゃんTシャツ
- ペコちゃんとBRUNOのコラボホットプレート
- BE@RBRICK 招き猫 ペコちゃん
- ANNA SUI×ペコラちゃんコラボポーチ、ハンカチ、ランチトートなど
このように、食品、アイス、プロテインから、ペコちゃん(ペコラちゃん)を活用したグッズまで、ペコちゃんというキャラクターを軸に、キャラクターIPに近い側面も持っています。
このように、カルピスも、ペコちゃんも、「時間」「知名度」「すぐ想起されるイメージ」「開発技術」「日本人に馴染んだ味」を活用して、さまざまな形で展開を図っていると言えましょう。
次の記事では、カルピス・ペコちゃんの横展開を、ビジネスに応用して考えると?
というテーマで記載します。