属人性があり、この人がいないと回らないビジネスではなく、後継者・他の人でも回るビジネスをつくれると強い
2019年9月12日、ZOZOの前澤友作社長が株式の3割をYahooへ売却、経営からの退任を表明、また、ZOZOの公式サイトでも、「社員が主役」ということで、第二の創業を打ち出しています。
ZOZOは前澤社長のカリスマ性が色濃く、またメディア、SNS上での発言もたびたび注目を集めるなど、様々な意味で目立つ経営者です。
また、経営者の印象が強い会社を他にも挙げると、「ジャパネットたかた」も典型的な例でしょう。
ジャパネットたかたも、家業のカメラ店を引き継ぎ、ラジオ通販、テレビ通販で業績を伸ばし、高田明社長のカリスマ性、独特の親しみある口調、性能ではなく利用シーンなど、「実際に使ったらどういうメリットがあるのか」という便利さの説明など、高田社長の存在が極めて大きかったのですが、経営の事業承継の側面では、経営・オペレーションを息子の髙田旭人氏に委譲する一方、セールスの部分で塚本慎太郎氏、中島一成氏など、商品の良さを引き出すことに長けた人材に担当させるなど、スムースに事業の引き継ぎを行えたケースと言えるのではないでしょうか。
このように、ビジネスでは、どこかで創業者・ファウンダーが抜ける場面が出てきます。また、医業・士業など、専門的な資格を要する業務なども、「その人がいないと回らない」という状態は起こりえます。
なので、
- カリスマ経営者が一気に引っ張り、どこかでバトンタッチする
- 最初から、人に依存しにくい仕組み・オペレーションを構築する
というどちらの方法が取れれば理想的といえましょう。
前者であれば、稲盛和夫氏の京セラ、松下幸之助氏のパナソニック、本田宗一郎氏のホンダのように、たくさんの事例が浮かびます。
また、後者のように人に依存しない仕組みという点では、近年多く出てきているWebサービスのように、仕組み・システムが前面に出て、資格や特別なスキルを持った人材に頼らなくてもできるくらいにオペレーションを作り込むことが重要になるでしょう。
企業に求められるのは、ゴーイング・コンサーン(継続企業の前提)
カリスマが引っ張る、システムを作り込む、どちらの方向性もありだとは思いますが、企業は事業が続くこと、つまり、ゴーイング・コンサーンを求められます。
自分がいなくても回るような仕組みを作る。
また、0→1から、1→10、10→100の仕組みをつくりあげる。
これは、どの企業でも、どこかの時期で求められてくるでしょう。