「支え合い消費」「ストーリー消費」という考え方へのシフト

9年前の東日本大震災、そして現在の様々な産業の極めて厳しい状況。

 

そんな中でも、「支え合い消費」とでも言うべき、「大変なところのものを買おうよ、サービスを利用しようよ」という機運が高まっているように感じます。

 

逆に、港区女子・ちょいワルオヤジ(もう結構古いか)などは、完全に「共感」と真逆のベクトルにいるかな、と。

また、よくある煽りワードの「儲ける」なども、今の時代の空気だと「はぁ?」となるでしょう。

どれもベクトルが、「他人への見栄・自分への利益」に向いているイメージを受けます。

 

先日話題になった、3月で閉める旅館の話。

 

 

この話はネットで広がり、テレビなどでも取材を受け、話題になっています。

ある番組では、海外観光客がゼロになった分、150件以上の予約があったとのこと。

ぜひいい形で最後を締めくくる、もしくは、支援や新しい引継手によって引き継がれるなどしてほしです。

 

他にも現在増えているクラウドファンディングなど、「共感」を軸にした消費は、以前よりも強くなっているかと思います。

 

もう一つ、「共感」を得た話として、鳥取の旧マスク工場でマスク生産開始というニュース。

要約すると、

  • 中古農機具販売の大志という会社が3年前にマスク工場を購入
  • 工場を取得した際に前のオーナーから『大規模な感染症は、10年ほどの周期で発生する』と言われた
  • もしものために一応、設備を保管していた
  • まさかこんなことになるとは思わなかったが、地元の人たちを感染症から守りたい

まさに、「預言的中」ともいうべき状況と、地元の人を(まずは)まもりたいという想いは、マスク製造だけでなく、本業の中古農機具販売にも好影響を与えているかと思います。

 

正直、当初のマスクの想定価格の1枚300円は高いとは思いますが、これも生産能力向上やコストダウンなどで買いやすくすること、また、マスクの生産が過剰な供給にならないようにすることなど課題もあるかと思いますが、そこを差し引いても、ぜひ頑張って欲しいと感じます。

 

現在の事態で、支え合い・ストーリーなど、人が共感する潮目が変わってきたと感じます。

 

現在は本当に国難という時期ですが、日本人も捨てたものではない、支え合いの気持ちはあると改めて思わされます。