ボールペン・ジェットストリームの書き味と謎石問題

ボールペン・ジェットストリームの書き味と謎石問題

 

昨日の米長邦雄氏の著書の話から打って変わって、文房具、その中でもボールペンの話です。(米長邦雄氏の著書のことも、若干追加しています)

 

文房具にこだわりがあるという方は意外と少なくないかと思いますが、その中で人それぞれこだわりがあるのが、万年筆・ボールペンなどの筆記具。

 

いろいろなボールペンがある中で、一番支持されているのが、三菱鉛筆のジェットストリームではないかと思います。

 

ここでピックアップするのは、なぜジェットストリームが売れ、ボールペンの中でも熱烈な支持者を産んだのかに対するユーザー目線の考察と、通称「謎石」と呼ばれ、多くの人から否定される、ビジネスユーザー向け製品のジェットストリームPrimeについて書いております。

 

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ジェットストリームの強みは、結局書きやすい、ちょうどよい滑り具合と抵抗感、これに尽きる

 

書きやすさという観点では、個人的に、三菱鉛筆のジェットストリームシリーズの0.7mmの芯幅がNo1だと思っています。

 

0.38mmがいい、0.5mmがいい、いや、1.0mmがいい、などいろいろ好みはあると思いますが。

(ちなみに、後述のプレスリリースによると、0.5mmが最も人気だそうです)

 

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ジェットストリームの重すぎず、軽すぎずの絶妙な書き味と、これから発売される0.28mm、及び0.38mm~1.0mmまでの幅の広さ

担当者はジェットストリームのヘビーユーザーです。

 

いつも他社のボールペン・リフィルを使うと、「これも書き味はいいんだけれども、ねっとりとした感触で、腕の力を使うな」とか、「もう少し紙に吸い付く感覚があるといいな」とか、「書いた後にじまないといいな」などの感覚を持ち、結局ジェットストリームに回帰します。

 

さらに、2019年12月に発売される、ジェットストリーム エッジ0.28mmから、1.0mmまでの大抵の字幅をカバー。

 

手帳など細かく書くための極細から、太めまで大抵の字幅はカバーしています。

 

ちなみに、あくまで主観ですが、国産ボールペンのリフィルはスラスラ、外国産ボールペンのリフィルはねっとり・どっしりという感触があると、個人的には感じています。

 

特にペリカン・ラミー・モンブランなどのドイツ勢やフランスのウォーターマン、「ねっとり・どっしり」の重厚な感覚が強い印象です。

 

また、アメリカのパーカー(quink flowリフィル)は、重すぎず、軽すぎずという感覚。

 

国産他社製品のリフィルも、それぞれ良さ・機能性がありますが、いろいろ使ってみて、結局戻ってくるのはジェットストリームのリフィル。

 

また、なぜか付箋紙とは相性が悪いですが(インクが出にくい時がある)、大抵の紙と相性が合うのもジェットストリームのいいところです。

 

書いていて、滑りすぎず、かと言って手が疲れるほどの抵抗感もなく、非常に絶妙なバランスで筆記抵抗が計算されています。

 

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ジェットストリームの、書き味の良さとリーズナブルな価格帯、そして謎石の存在とユーザーの声を反映した謎石撤去バージョン

ジェットストリームの良さは、150円~1,000円代がメイン、上級バージョンのPrimeでも3,000円、多機能ペンや限定品で5,000円と、普段使いにも向き、かつ、ビジネスの筆記具として、100円ペンではまずいけど、かといって海外製の製品を使うのは微妙という局面で「ちょうどいい」存在であるという点も大きいです。

 

しかし、担当者以外にも、多くの人が思っていたでしょう・・・・

 

ジェットストリームの謎石

ジェットストリームPrime(3,000円~5,000円)のバージョンには、つい最近まで、青色の通称「謎石」なるものがついていました。

 

謎石

この写真だとわかりにくいですが、店頭で見ると、9割近くの人は突っ込みたくなると思います。

 

「なぜこのサファイア色の石をつける!?」と。

 

この謎石の存在を疑問に思う人は多かったようで、ライムスター宇多丸氏がMCを務める、ラジオ番組「アフター6ジャンクション」や前身のウィークエンド・シャッフル内の文房具の特集でも、

 

なぜこの謎石?」

 

と、構成作家で文具マニアの古川耕氏、宇多丸氏他出演者に、以前よりさんざん突っ込まれていました。

 

ネット上でも、「なぜあの謎石をつけるのか」という「謎石いらないんじゃないか説」が散見されました。

 

例えば、モンブランのボエムやミューズコレクション、カルティエのロードスターやディアボロなり、本格的な人工サファイアやカラーストーンがついているのなら様になります。

 

しかし、ジェットストリームの場合は、明らかにない方がすっきりしていてよい、「なのになぜつける!?」、心のなかでジェットストリームPrimeの現物を見て、ツッコミを入れた人は相当数いるのではないかと推測しています。

 

そしてユーザーの相当な要望があったのか、謎石の存在しない、かつノック式ではない回転式のバージョンを繰り出してきました。

 

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そう、私たちが欲しかったのはこっちだよ!と言いたくなる、謎石がないすっきり感。

 

謎石バージョンと、謎石なしバージョンを比べてみると、このような感じになります。

 

ジェットストリーム 謎石 ありなし

スマホからの写真なので伝わりにくいですが、現物を見ると、多くの人が、「青い石がない方がすっきりしていいんじゃないか」と思われるのではないでしょうか。

(あとついでに書きますと、ジェットストリームPrimeは金属部分のメッキが弱い印象があり、担当者の所有物の一部も、メッキ部分が変質しているものがあります)

 

ここまでユーザーで賛否が分かれる(と開発の段階からわかりそうな)謎石をつけたのは非常に謎なのですが、もともとジェットストリームならではの書き味を開発するぐらい製品開発能力のある三菱鉛筆ですから、あえて、

 

  • 石がないとシンプルなボールペンに見えるので、ジェットストリームPrimeシリーズであることがわかるシンボルをつけた
  • あえて、ユーザーに突っ込ませる要素を作ることにより、逆に話題にさせるという逆張りの発想

 

という、「きっと賛否が分かれるだろうけどあえてやってみた」的要素もあるのか・・?と邪推したりもします。

 

そして、この回転式バージョンが一部のマニアで受けた理由がもう一つ。

 

リフィルがパーカー互換

新しいジェットストリームPrimeのボールペンリフィルが、パーカー他有名海外メーカーの共通規格と同じものになっている、これも一部のマニアの間で話題を呼んだ(?)話です。

 

パーカー、ペリカン、アウロラなど海外製ボールペンのリフィルと互換性があるため、見た目重厚、書き味ジェットストリームという「いいとこどり」ができてしまいます。

(なお、モンブランやラミー、ウォーターマンの単色などとは互換性がありません。)

 

いろいろと書き続けるときりがなくなりますが、ジェットストリームほど万人向けのボールペンはないのではないか、と個人的に思っています。

 

あらゆる業務ツールのIT化で、ボールペン・シャープペンを使うことは少なくなり、キーボード・Apple pencilなどのスタイラスを使う局面が多い方が大半かと思います。

 

ただ、手書きで考えたことを書き出すシンプルな道具として、ボールペン(万年筆も)はこれからも存在しつつづけると思いますし、ジェットストリームも、さらなる改良が進めばと思います。(謎石無しのジェットストリームPrime新製品も出たところですし)

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