広島蔦屋書店と代官山蔦屋書店の違いに見る、地域にあわせることの大切さ

少し前に、広島の商業施設、Lectで展開されている、T-SITE・蔦屋書店に立ち寄ってみました。

蔦屋書店というと、都内にお住まいの方は代官山の蔦屋書店をイメージされる方が多いかと思います。

 

筆者も以前一度所用がてら、代官山の蔦屋書店の蔦屋書店を訪れたことがありました。

 

印象は、

  • 様々なジャンルの揃った書籍ゾーンと、こだわりの家電・文具を集めた、都心の顧客を対象にした品揃え
  • 洗練された空間と、各コンシェルジュの選択眼がダイレクトに反映された品揃え

など、やはり特別な空間という印象を受けました。

 

一方、広島の蔦屋書店は、書棚ををうずたかく積み上げるなどのレイアウトなどは他の蔦屋書店と似ている反面、広島市内の郊外に位置するためか、

 

  • ファミリー層を意識した空間作り
  • 子供用の商品や教室なども設ける
  • 様々な年齢層が来ることを想定した、子ども・大人・年配の方それぞれに利用しやすい、休憩場所の数や休憩スペースに余裕を持たせたレイアウト
  • ギフトとして送りやすい、「ちょっといいもの」をそろえ、代官山ほど高級志向には走っていない

など、顧客・来店層を意識し、T-SITEという形で、書店や文具以外のこだわりの商品の物販を行うなど品揃えを広げ、かつ、親しみやすい空間になっています。

 

蔦屋書店のホームページ上では、

私たちが「プレミアエイジ」と呼ぶ、50代以上の大人の方に向いているのはもちろんのこと、その土地土地に馴染むよう、工夫を重ねています。

 

と書かれており、確かに知性ある大人向けの商品をそろえつつも、広島の店舗ではファミリー層も取り込むなど、地域の年代・顧客層にあわせて売場作りをしている印象です。

 

次の項目では、店舗型ビジネスについてもう少し言及します。

ネット通販が便利になりすぎた今、実店舗に足を運ぶ意味は?