注文してみて推測した、なぜ通販事業者はあれだけ長いCMや番組の枠ができるのか?

テレビを見たり、ラジオを聞くと、通販業者が数分とか、長い場合は30分、1時間の枠など、長い時間の通販番組をやっていることが増えました。

 

例えば、数千円、数万円の商品をテレビショッピングを通して、100個限定などで売る。

 

これだけだと、CM代もペイできないのではないか、と感じてしまうこともあります。

 

では、どこで利益を出しているのだろうという点ですが、経営に関わる方であれば、LTV(ライフ・タイム・バリュー、顧客生涯価値)という言葉がピンとくると思います。

 

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LTV(顧客生涯価値)を増加させる、紙ベースのカタログの価値

 

ある有名通販事業者を利用すると、会員用という形で、定期的にカタログが送られてきます。

 

このカタログには、更に商品を売り、かつ、お客様の声や、会社に対して「こういうサポート体制なんだ、こういう商品もあるんだ」などを信頼性を増加させる要素がこれでもかと詰め込まれています。

 

テレビやラジオの通販枠では、伝えられる内容が限られてきますが、通販冊子であれば、商品の良さを余すところなく盛り込めます。

 

 

そして、面白いと感じたのが、このカタログでは、会社が主力とする家電製品だけではなく、客船でのクルーズ・宝飾品・健康食品など、高額であったり、利益率が高そうな商品も多く載せていること。

 

また、大手業務用向け通販事業者のカタログなどと違い、商品数を絞り、「なんとなく全部目を通せる」くらいのボリュームに商品量をとどめています。

 

また、お客様の声では、実際に利用しそうな年齢層(子どもがいる家庭向け商品であれば、家族の写真、クルーズであれば年配、退職者層など)の方の写真・イラストを載せるなど、顧客のイメージにあわせているな、と感じます。

 

他にも自社カードへの誘導や利用シーン、この商品を通して得られるメリットは何かなど、買おうという気持ちを起こさせる仕組みが上手にできており、やはり「よく作り込まれているな」という印象を持ちました。

 

テレビショッピングなど、広告を通した販売では、どうしても制作費や広告枠の費用などコストが掛かりますが、一度顧客を獲得し信頼を得て、カタログから購買につながれば、利益率は高まると推測します。

 

改めて、売れているもの、よくメディアで見るものなどを実際に利用し、「なぜこの商品・サービスは、広告コストを回収できるほどの利益を挙げているのか?」を自分なりに仮説を立て考えることは、経営者・個人事業主にとっても学びがあると思います。