「僕らはSNSでモノを買う」には、コンテンツメディア、特にオウンドメディアやコンテンツ作成者向けのヒントもちりばめられている
昨日に続き、株式会社ホットリンクCMOの飯髙悠太さんの書籍、「僕らはSNSでモノを買う」に関する感想です。
「僕らはSNSでモノを買う」というタイトルから、この書籍はWebマーケティング部門の方向けという印象を持つ方もおられると思いますが、コンテンツを作る立場の方にとっても重要なヒントが多くちりばめられています。
コンテンツマーケティング、特にオウンドメディアの存在価値について
「僕らはSNSでモノを買う」の後半部で取り上げられているのは、特にメディア担当者、ライティング担当者にとってヒントになる部分が多くあります。
着目する点として、
多くの企業はオウンドメディアの存在価値について勘違いしています。
と問題提起し、
オウンドメディアの一番の目的は、それらの広告で届かない層にリーチすることです。
と、「今すぐの顧客ではなくこれからの顧客にリーチすること」が本来のオウンドメディアの目的としています。
オウンドメディアでは「間接的なコンバージョンへの貢献」が評価ポイントになるはずです。
もう少しわかりやすく言うと、商品を買ってくれる人たちの「購入意欲を高め、育てる場」というのがメディアの役割なのです。
と説明しています。
また、PVに関してや、人を集めてどうするのか、という部分も本書で触れられており、こちらに関しては本書をご覧ください。
「誰の、何を、どのように解決するか?」
また、「ミッションとユーザー」という部分で、誰の課題をどのように解決するかという設定の必要性についても触れています。
飯髙悠太さんが担当され、PVを伸ばしたferretの事例を元に、「誰の、何を、どのように解決するか」の重要性が述べられております。
これを読んで当メディアの方向性を当てはめてみたのですが、
誰の→スタートアップなどこれからのビジネスの経営者、特に地方でビジネスを行う経営者・事業主
何を→利益のプラス・新規事業アイデア・コスト削減などの課題
どのように→(IT系であればニアショア・オフショアなど)、経営のヒント的情報、プレスリリースなどから事業の新規アイデアなど、利益のプラス、コストの削減につながる情報を提示、また今後運営事業者が行うサービスとリンクし、経営課題を解決する
など、どういう立ち位置で、どの方向へ向かっていけばいいかが改めて再定義できるのです。
また、誰に向けて、という点では、
「購買の意思決定をする人がユーザーとは限らない」
という点についても言及されています。
具体例については、本書をお読みいただきたいのですが、第一ユーザー、第二ユーザーの設定についても、対象を考える上では今後重要になってくると思われます。
「僕らはSNSでモノを買う」は、コンテンツマーケティング・オウンドメディア担当者向けの本でもある
このほかにも、コンテンツの質・量どちらが大事か問題、コンテンツが生み出せないときはどうするか問題、どの数字に着目すべきかという点など、コンテンツビジネス、特にオウンドメディア運営責任者・担当者が直面する課題に対するアドバイスなど、要点がぎっしりと詰まっています。
タイトルは「僕らはSNSでモノを買う」というSNSマーケティング担当者のための本に見えますが、実際は、SNS、コンテンツビジネス、オウンドメディアなどWebマーケティング全体に触れており、本書の言葉を用いると”全体最適”をいかに考慮するかということを提唱されています。
そして、本書のテーマの根底として、
SNSマーケティングの分野では中小企業も個人もメディアになれる
という、これまでのPPC広告出稿や(費用をかけた)SEO対策のような資金力ではなく、中小、ベンチャー、個人でも打ち手はあるということを、様々な切り口から「僕らはSNSでモノを買う」は教えてくれます。
ぜひ興味のある方は購入してお読みになることを(個人的には特に書籍で、いろいろメモしながら)おすすめします。