この2,3日、台風などにより首都圏の物理的被害や、通勤に関する様々なトラブルが発生している状況を見ると、「自然災害等が発生しても、いかにビジネスを止めずに進めていけるか」ということは、大きな課題になってくると思われます。
そして、2020年1月から本格化し始めた新型コロナウイルスの関係で、よりニアショア・リモートワーク・BPOなどの重要性が高まっていると言えましょう。
物理的にその場にいないとできない業務はやむを得ないですが、
- トラブル時には、リモートワーク(テレワーク)などの、代替勤務手段に切り替えられるようなしくみを作る、もしくはリモートワークを普段から活用する
- BPO、ニアショアなどを活用し、複数の拠点でビジネスを回せるようにしたり、外部企業などと連携し、トラブル時にもビジネスを円滑に回せる仕組みをつくる
ということについて、今回の首都圏の電車運行問題、停電などの様々なトラブルを通して、それぞれの企業が本格的に考える時期が来たのではないでしょうか。
実際、経済の大部分は首都圏と名阪+各地方都市で回っています。
とはいえ、首都圏に今回の台風以上に何か大きなトラブルが起きた時、どのように役職員の安全を確保しつつビジネスを回していくかという点は、今後より大きく問われるかと思います。
IT企業であれば、異なる地域の事業者とのニアショア開発などを通した連携、一般企業であれば、内製化する部分とアウトソースする部分を切り分け、「場所」という観点も含めた分散を行うというのも、一つの方策ではないでしょうか。
すべての卵を一つのカゴに入れるな
アメリカでは、「Don’t put all your eggs in one basket.」、つまり、全ての卵を一つのカゴに入れるなという言葉があります。
企業経営も同じで、初期の初期については選択と集中が必要としても、ある程度軌道に乗れば、リスク分散やBCP(事業継続性)、役職員が分散したり、家庭の事情などで一時的に事業にフルコミットできなくなっても、仕事に無理のない範囲で関われたり、復帰できるようにするなど、長い目で、
- リスクの分散
- 労働環境(リモートワークや育児・介護支援の制度)
- 地方のニアショア・BPO事業者との関係構築や内部のニアショア子会社の設立
など、長期的に役職員、利害関係者が事業に継続し関われる仕組みを作ることが非常に重要と言えましょう。
次項の記事では、働き方という部分、本質的に仕事において必要でない部分(無駄な資料、作業、会議など・・)も削ぎ落とすことについても触れたいと思います。
なお、業務を外部に発注することもひとつの発想です。
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