育児に携わっていて思うのが、育児・家事はある種のマネジメント的要素を含むように感じられるという点です。
育児・家事の要素をざっくり5つに分けてみると?
育児・家事の分解をしてみると、夫婦が仕事を持つ中で、育児・家事のタスクを大きく5つに分けると、
- 子供の世話・子育て・教育全般
- 家事全般
- お金の管理
- 将来のビジョン策定
- その他、上記以外の部分(これがものすごく多い)
に分解できるのではないかと思います。(他にもいろんな考えはあると思いますが)
この各分野で、夫婦どちらが管理をするか、あるいはお互いができるときにやるのか、を仕分けることは大切です。
また子供が成長してきたら、一部タスク(家事)などを子供に割当したり、一方で教育で何を学びたいか(学ばせるか)、ゲームやPC・タブレット・スマホなどのツールにはいつごろから触れさせるかなど、教育・エンターテイメントへの接し方なども考えていかないといけません。
こうしてみると、育児・家事で決めることって膨大で、そもそもすべてを決めきるのは難しいという感じもあります。
CHANTO2020年2月号の家事マグは、家事・育児タスク可視化の一歩目におすすめ
先日見ていた中で、ワーキングペアレント向けのCHANTOという雑誌の2020年2月号で、「家事分散マグネットシート(家事マグ)」という付録がありました。
これが大人気となり、各所で売り切れているそうです。
担当者も4ヶ所書店を回ってやっと見つけましたが、たしかにこれはいい!
いきなりあらゆるタスクを洗い出して、これは夫・これは妻・・・とやるのは無理なのですが、20~30ぐらいの範囲だと、そこまで大きな負担にはならず、家事分担の話し合いがしやすくなります。
また、カスタマイズして、「子供が担当するお手伝い」などをつけてみるのもありかと。
写真を貼れないのが残念ですが、うちでは、乳児が小さいマグネットを口に入れることのないよう、セリアのマグネット付きミニホワイトボードにはり、乳児が手が届かないところにひっかけています。
育児・家事のタスクを洗い出すと、どれだけ大量になるか
育児・家事にかかるタスクを、いわゆる「見えない家事」レベルまで洗い出していくと、莫大な個数になります。
たとえば、コメンテーター・放送作家として活躍されている、野々村友紀子(配偶者はお笑いコンビ2丁拳銃の小堀さん)さんのブログには、見えない家事も含めた家事リストが掲載されています。
その数162個!
実際、育児・家事の当事者として、たしかにこれはそのとおりだなー、というのが実感です。
これをふまえ、CHANTO Web版記事の、「162項目もある”名もなき家事”を夫に知ってもらう」で野々村友紀子さんご本人が話されているのですが、
毎日、全部をやろうと思うと死んじゃうんで(笑)。「無理をしない」っていうのが基本ですね。ただそれを「妻ばかりが感じない」ということが大事。夫にも同じように感じてもらうように、どれだけやるべきことがあるのかを細かくリスト化するんです。その上で「できない家事もあるよね」というふうに、お互いが感じられればいいと思います。
手を抜くときは、“手を抜くことに手を抜かない”って決めています。しんどいと思ったら、意識的に「全く家事をやらない」と決める。
家事って毎日365日あるじゃないですか。毎日全部をきちんとやるなんて、そんなの大変に決まってます。
加えて、
細かい家事も含めて、まずは夫婦で共有するのが大事!
ただし、細かく分担はしないこと。分担すると、「なんでコレやってないの?こっちはやっとんねん!」と、お互いがあら探しになり兼ねないですから…。
優先順位を決めること。そして、加点方式で考えるといいですよ。「今日はこれができなかった…」って減点方式にすると、精神的に追い込まれてしまうので。加点方式にして「いまは子供が小さいから、仕事は将来できるときに頑張ろう。子育ては頑張れてるし!」みたいな感じで。家事・育児・仕事なんて、どれも完璧になんて無理なんです。
など、家事・育児真っ只中の人にとっては、しみじみ、「ほんとそのとおりだわー・・」という言葉だらけです。
ぜひ記事自体を読んでいただきたいこととともに、夫婦で、家事・育児の負担がどれくらいのものであるかを共有すること、これは本当に大切だと思います。
あわせて、夫婦のやることをピックアップ、タスク化し、見えるようにすることは大切だけど、家事・育児に関しては、全てをリスト化しきちんと行うのはまず負担が大きすぎるので、重要なものをやる、やらなくていいことはやらないと割り切り、罪悪感を持たないなど、完璧主義にならないことも非常に大切と思います。
各タスクで効率よく、楽する工夫をする
前述のCHANTOの家事マグや、野々村さんの見えない家事も含めた家事リストなど、「まず可視化してみようよ」という部分からスタートして、それぞれの部分で重要なところ、さほどでもないところに仕訳を行い、あとはいかにお互いが負担を減らして成果を出せるか(ビジネスではないので、数値目標の設定・達成などは必要なく、自分たちの家庭が重要と感じる価値観を持つ部分にどこまでエネルギーを投入するか、また仕事と家庭のバランスを両立するか)という部分ですね。
例えば家事については、ミールキットの活用、自動調理器具の導入、家庭によっては各種家事代行、全自動洗濯乾燥機、ロボット掃除機などの導入など、いろいろ負担を減らす手段はあると思います。
そして省力化のためにどこまで予算を投入するかというところも。
家事・育児について書いていくと非常に長くなるので、ここで一旦収めますが、夫婦お互いが、「家事・育児に関わることがこれだけあるんだ」と認識することが、一つのスタートラインと感じます。