アフターコロナの地方移住と働き方・暮らし。実は地方はITから農業まで仕事も豊富

アフターコロナに地方移住を考えている人が増えてきていると聞きます。beforeコロナの働き方と安全を得ることができる(できそう)というイメージによるところが大きいのではないかと思っています。

東京一極集中がかねてより課題であった日本ですが、コロナ禍により、地方への分散がテーマになっていくものと思われます。地方に人が分散することで、日本全体では機能不全が解消され、災害や今回のような感染症にも強い国家となっていく。

そこで、東京と島根をダブル拠点にして、約10年間多拠点居住に近い過ごし方をしてきた私が、リアルな実情をお届けします。

若い世代を中心にこのような発想になるのは、ある程度自然なことで、数年前からデジタルネイティブ世代にとっては、ZoomなどのオンラインミーティングもSlackやChatworkなどのチャットツールもその他クラウドサービスを利用することは当たり前に行われてきました。

つまり、オンラインで仕事をする環境があれば、居住地域にはそれほどとらわれる必要がないということになります。

ただし、地方移住といっても首都圏から近い地方都市で暮らすのかバリバリの田舎で暮らすのか、そこで違いは出てきます。


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地方に仕事はあるか!?首都圏との働き方の違い

そもそも、地方移住するにも仕事がないとはじまりません。地方に仕事はあるのか、結論からいくとアフターコロナ時代にはより地方における仕事の幅と量が増えていくと予想しています。
私も、10年前から島根と東京を毎週行き来する生活を送る中で、地方にいて仕事がないという感覚は持ったことがありません。それまでは、17年間東京を中心とした首都圏で大学時代から暮らしていたわけですが、島根に拠点を移してからは、私がIT企業にいるためかもしれませんが、これまでも地方(島根)にいても仕事はたくさんありました。


地方で仕事が増えていく!?

これまでは、地方における課題は、人口流出であり(逆に日本にとっては東京一極集中)、このためインバウンドに頼る構造となっていました。しかし、アフターコロナにおいては、地方自体の内需で生活していくことやオンラインを使った活動を行うことでより仕事の幅が広がっていきます。

・首都圏の大手企業が今回の新型コロナウィルスや地震・風水害などの自然災害発生時に事業を継続する観点で、より地方人材を求め始めると考えられる。
・今回のコロナウィルス騒動で、ほぼほぼ感染者のいない地方においてもとても規律を持ってリモートワークなどを取り入れながら仕事してました。地方においてもよりオンラインでの仕事が普通になった。
・日本は、相当な田舎であっても国が光回線をしっかりと整備しているため、オンライン環境が整っている。
・コロナを機に地方に移住する人たちが一定数出現する。

・地方発ベンチャーが増えていく

このあたりが理由になりますが、IT業界だけではなく、オンラインで仕事をすることを考えると、農業、水産業、小売などの業種にもチャンスはより一層大きくなり、地方移住者が増えることで建築業などの需要も首都圏とは逆に増えていくのではないかと思います。

首都圏と地方の働き方の違い

これはもう、圧倒的に違います。まず、車がないと生活できない地方部である場合、そもそも電車で通勤することもなく、土地も広いのでオフィス空間自体が密ではありません。東京や大阪のようにランチで並んで、人がごった返しているということもありません。実際、私の住む島根ではほぼ100%の人が車で通勤しているので、通勤で感染リスクを負うことがありません。真面目な県民性もあり、感染者が1人もいない間も、みんな自ら自粛自粛で。。。私からすると「こりゃーもう、ほぼ感染リスクって0に近いんじゃないか」と毎日思っていました。
また、冒頭でも述べましたが、リモートワークに必要なインフラ(PC、インターネット回線)さえ整っていれば、国内のどこの仕事であれ地方にいても普通にできるわけですしね。
島根では、ITが盛んで、小学生にプログラミングを行政が独自に学ぶ場を提供していたりするので、プログラマーを志す人が多く、各企業ともに「首都圏の開発案件を地方部でリモートで行う」ニアショア開発に10年近く前から普通に取り組んできました。つまり、もともとwithコロナに対応した働き方をしていたとも言えます。

とは言え、島根県であれば、そもそも東京の60分の1の人口密度であるため、建物が疎な配置で立っており、beforeコロナにおけるライフスタイルをほぼほぼ今でもとれる。というメリットもあります。なので、これからの時代、感染症や豪雨災害、地震のたびに公共交通機関がネックとなる首都圏で生活するか地方部で生活すべきかというのは考えなければならない時がきているのではないでしょうか。

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田舎暮らしで注意すべきこと

とはいえ、メリットもあればデメリットもあり、郷に入れば郷に従えといった意識で移住することで溶け込みやすいでしょう。

メリット

・自家用車で通勤できる=満員電車に乗る必要がない(※政令指定都市の中心部は除いて考えた場合)
・安く物を調達できる
・自然が身近にあり、地方によって、海や山などがものの数分から数十分の場所にある
・首都圏に比べ、やはり、仕事に費やす時間が短い(移動時間も含め)
・人と人との交流が温かい



デメリット

・その地方独自のしきたりみたいなものがある(お酒の飲み方だとか、自治会に参加したりだとか、やたらとボランティア活動が多いだとかそういう感じです)
・地方によってキャラクターが違うように思いますので、受け入れてもらえない感覚を持ってしまう可能性もありますが、これは自分から溶け込む努力をすることで克服できます
・正直、首都圏にようにおしゃれなカフェに行くだとか、買い物に困らない環境はなかなかない
・飲食店も同様で、首都圏のように豊富にお店があるわけではありません(※中核都市を除いて考えた場合)
といった点が挙げられます。

しかし、今回のコロナショックで、私も含め多くの人々が、「穏やかに平和に暮らし、その中で充実した仕事に恵まれる」ということがどんなに幸せか噛み締めたことでしょう。

これからは、地方と首都圏の距離が(オンライン等も含め)より近くなり、いや、地方と海外の距離がより近くなり、アフターコロナでより幅広いビジネスや暮らしが生み出されることを期待して、新たな時代の幕開けとなることを祈りつつ、Withコロナの今をしっかりと乗り越えていきたい今日この頃です。

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