都市・地方問わず、ビジネスにおいて、ビジネスアイデアというのは思いつきそうでなかなか出てこないこともあります。
その中で、比較的メジャーではありますが、一つの手法として着目してほしいのが、「オズボーンのチェックリスト(チェックシート)です。
このオズボーンのチェックリストを、最近話題となっている、他拠点居住放題サービスのADDressと絡めて、具体的にどのような点がオズボーンのチェックリストと一致するかを考えてみました。
オズボーンのチェックリストとは?
オズボーンのチェックリストは、9点から構成されます。
- 他に使いみちはないか?(転用)
- 他からアイデアを借りられないか?(応用)
- 変えてみたらどうか?(変更)
- 大きくしてみたらどうか?(拡大)
- 小さくしてみたら?(縮小)
- 代わりのもので代用はできないか?(代用)
- 入れ替えてみたらどうか?(置換)
- 逆にしてみたらどうか?(逆転)
- 組み合わせてみたらどうか?(結合)
例えば、他拠点住み放題のADDressで考えてみると?
1.他に使いみちはないか?(転用)
2.他からアイデアを借りられないか?(応用)
3.変えてみたらどうか(変更)
5.小さくしてみたら(縮小)
6.代わりのもので代用はできないか?(代用)
8.逆にしてみたらどうか?(逆転)
9.組み合わせてみたらどうか?(結合)
が当てはまるといえましょう。
転用という観点では、地方で空き家が余っている、ただでも売れないという状況で、では空き家をなにかの方向で活用できないか?という形で活用しています。
応用という観点では、インドのOYOなどが行っている、定額住み放題のサービスに近いもの、かつOYOは都市・地方都市主体でADDressは地方という別のセグメントです。
また、月額定額という形で、いわゆるサブスクリプションビジネスの形態も応用の一つにあてはまるでしょう。
変更の観点では、以前から世界的に活用されているAirbnbを、1泊からの宿泊から1ヶ月単位の宿泊に変更。
縮小の観点では、地方・過疎地などを主体にする(ただし、東京の二子玉川などの都市部拠点もあります)ことで、物件の調達コストを抑えています。
代用の観点では、「家守」という管理人的立場の人を置くことにより、管理社員を雇用するコストを抑えるとともに、家守を通したコミュニティの形成、人が常にいることによる維持管理などを実現し、家守自身も居住地が確保できます。
逆転の観点では、これまでは「定住」することが当たり前だったのを逆転し、「アドレスホッパー」として、自由に拠点を移動できる、場所にとらわれない新しい価値観を提案しています。
また、家具など生活に必要なサービスを備えるサービスアパートメントなど、様々な要素をADDressは結合しています。
このように、ADDressのビジネスを考えてみると、オズボーンのチェックリストに含まれる要素を多く兼ね備えていることがわかります。
オズボーンのチェックリスト、ぜひ経営者、新規事業開発担当者の方も活用されてはいかがでしょうか。