高齢者の課題(ペインポイント)について、解決策となるビジネスを考える
先日、
経産省とBCGの「日本の中長期ビジョンの検討に関する調査」から見える、未来のトレンド
にて、各属性別の課題についてふれました。
今回は、高齢者の課題(ペインポイント)を分類しますが、まず前提として考えなければならないのは、
「健康で財産にも余裕がある高齢者」と「健康を害している、財産に余裕がない、地方の交通が発達していない地域在住」など、高齢者にも、大きく分けて2分類が存在することです。
上記を踏まえた上で、先日紹介した資料内のペインポイントの分類を整理してみましょう。
高齢者の生活環境の問題
こちらに関する課題は3つ、
- 孤独を感じる
- 自力で遠出できない
- 娯楽がない
という点です。
特に孤独に関しては、サラリーマンで定年退職し、仕事上の付き合いが途絶えてしまうパターン、自力で遠出できないケースでは、高齢になり歩けないというレベルから、車が運転できない(運転に関する判断力が鈍り危険を伴う)、娯楽がないは、テレビ・インターネットなど一部の手軽な娯楽に走ってしまうなどのパターンが想定できます。
どれも、「これだ」という確実な解決策は見つけにくいですが、
・VRビジネス
高齢者、特に施設入居者などへの旅行や違う地域へ行く体験など提供
VRを通した、体を動かすプログラムの提供
VRを通して、よりリアリティのある交流ができるサービスの提供
・高齢者向けのコミュニティづくり、娯楽
マネタイズの点では課題があるが、高齢者でも関われる一つの接点、(俳句、軽運動など)を作り、居場所を作って生きがいを持っていただく
ゲームや高齢者専用の旅行サービス(世代を区分けしたサービスではないですが、既に、バスの日帰り旅行や短期間のクルーズ、四季島、瑞風などの豪華列車などはシニア世代の強い支持を得ていますね)
健康づくりとゲーミフィケーションの融合なども面白そうです。
高齢者の社会参加
高齢者にとって、「社会に必要とされている」というのは、大きな生きがいの要素になります。
仕事でもボランティアでも、社会とのつながりがあるか否かで、収入に加え、生きることに対する張り合いが違ってきます。
また、中高年層のリカレント教育(学び直し)も今後より一般化するかもしれません。
ここについては、いろいろ思うところを書くと長くなりますが、ひとまず最小限の記述に留め、他のペインポイント(生活環境・医療・介護)と含め、機会を見てまた追記したいと思います。
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