withコロナの状況では、これまでマイナスと思われていたことが、プラスに変化するという事象が起こっています。
典型的な例として、「人口が少ない(人の密接が起こりにくい)」ことが、少なくとも現状ではプラスになるということです。
特に恩恵を受けるのは、
・関東近郊の、程よく利便性があり、都心にもアクセスできる地域
・全国的に、人口が少ないが、必要十分な生活用品の調達ができ、外部に対してもオープンな地域
ではないかと思います。
担当者は地方在住ですが、都市部から地方の方へという動きも、会社・個人ともちらほら聞くようになりました。
テレワークをしていると、地方は基本的に静か(トラクターの音、カエルの鳴き声など田舎特有の音はありますが・・・)で、隣人の騒音に気を遣う必要も(住まいによっては)都市部よりなく、いろいろな意味で余裕がある空間だと思います。
これまでの田舎の弱点と言えば、「仕事がない」「買物ができない」「人付き合いが大変」という3点がありましたが、今後withコロナの世界においては、仕事はリモートで、買物に関してもWebのチャネルが更に強力になっているので、後は人付き合いがあまり大変ではなく、光ファイバーなどのインフラが整備された、「ほどよい田舎」を選ぶことで、快適に生活できるでしょう。
コロナの問題が解決された後、都心の方が至便という世界に戻るか、それとも人口が分散化するか
少なくとも、新しい生活様式の徹底が必要とされ、新型コロナウイルス対策の確立がなされる半年~1年近く(もっと長いかもしれません)は、都心という存在の価値は、何らかの形で変動するように想定しています。
とはいえ、仕事において、「ビジネスが集まる場に、オンタイムで存在できること」の価値は大きいので、ビジネスの集積地としての23区の価値は、今後も強いままではないかな、と想定します。
また、twitterのタイムラインで見かけて、元の発言者の書き込みを失念したのですが、
・都心での買物はわくわく感がある
・地方都市の場合は、わくわく感がなく、「必要な物を買う」ということになる
という書き込みがあり、「本当にその通りだ」と思った次第です。
現状では、かなり変化してしまっていると思いますが、都心だと新宿・渋谷・秋葉原・アメ横・銀座など、買物という行為や街がエンターテイメントとなっている「場所」が多くありました。
一方、地方に目を向けると、買物の場所は、基本的に「ショッピングモール」や中核都市にあるデパート・パルコ・駅ビル・家電量販店・ディスカウントストアなど、街ではなく「ハコ」が買物の場所となります。
そうすると、ぶらぶらする、というより、目的があって行く、という形になり、買物が楽しみではなく、実用のための行為にシフトし、必然的に消費も減るでしょう。
withコロナの現在は、なかなか都心では買物はしにくくなりましたが、今後新型コロナウイルスという課題の克服後、どのように変わっていくかが気になるところです。
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