5月20日に雇用調整助成金のオンライン申請がスタートします。・・・
と午前中に書きましたが、
○「雇用調整助成金オンライン受付システム」はシステム不具合発生のため、稼働を延期いたします。
大変ご迷惑をお掛けいたします。(令和2年5月20日 12:30掲載)。
と、延期となりました・・・。
雇用調整助成金のオンライン申請に関して、厚生労働省のWebサイト、これまでの持続化給付金・特別定額給付金オンライン申請などで出ていたWeb上の意見や注意点なども踏まえ、改善点・気を付けるべき点を解説します。
また、雇用調整助成金のオンライン申請にかかるアドレス、注意点なども後半でまとめています。
雇用調整助成金は5月中旬からどのような改正がなされた?
雇用調整助成金は、様々な経営者・被雇用者・社会保険労務士などの専門家の意見もあり、給付額、制度の簡素化など大きな簡略化が加わりました。
要点を挙げると、
- 4月1日~6月30日の緊急対応期間中は、全国で、全ての業種の事業主を対象
- 雇用調整助成金の、特に小規模事業主向けの簡素化
- 小規模事業主以外でも休業等実施計画(変更)届は、令和2年5月19日から提出不要など、提出書類の簡素化
- 補助率10/10、つまり100%に(ただし今は日額上限8,330円、今後日額15,000円に引き上げる法案も)
- 20日正午よりオンライン申請で受付開始
- 現状、雇用調整助成金は、2月14日から今月18日までに2万4797件の申請があり、1万2201件の支給が決定され、初期の状態よりは大分改善された(が、間に合わなかった企業や諦めた企業も多いと思われ・・・)
- 28日から全国の郵便局のうち2,160カ所でも受付
一方、現在は案が出ている状態で、これから実行に移される予定の部分も多くあります。
- 1人あたり1日8330円としていた助成金の上限額を1万5000円まで引き上げ
- これまでは企業支給だったが、労働者が直接、現金を申請できる新たな給付金制度
- 雇用保険に加入していないアルバイトなどの非正規社員なども対象となる見通し
- 5月20日、雇用調整助成金のコールセンターに、上限が15,000円で該当する場合でも、8,330円上限で申請した事業主に対する措置はどうなるのか照会したところ、現在は情報がなく、今後の法案の動きを見て欲しいとのこと
など、また今後が流動的な部分もあります。
そのため、15,000円で申請できる収入・給与という場合は、待てる場合は新しい法案を待つ方が良いかと思います。一方、急ぐ場合は早めに申請をし、差額分については「給付されればありがたい」と割り切っておいた方がいいでしょう。
雇用調整助成金のオンライン申請手続きの注意点
オンライン申請のステップは、
1 まず下記の雇用調整助成金オンライン申請サイトにアクセス。
(5月20日9時12分現在はアクセス不能、12時からオープン?)
2 ログイン用のメールアドレスを登録。メールアドレスがマイページのID。
・申請事業主ごとに1つのアドレス=IDとして扱う。
社会保険労務士が申請代行する場合は当該社会保険労務士ごとの登録となる。
3 SMS認証用の携帯電話番号を登録
4 マイページから申請書類をアップロード
ファイル形式は、原則PDF(または、画像ファイル(.jpg , .png))・WordおよびExcel(マクロなしに限る)でも可能
というステップ、こちら、持続化給付金でも結構トラブルがあった事例が、そのままここでも発生しそうです。
懸念されるのは、
- PDFの破損
- Word、Excel(docx、xlsx)以外の形式での提出や、他のソフトでdocx、xlsxで出力したときに表示が乱れる可能性
- エクセルはマクロの入ったファイルはセキュリティ上NG
- iPhoneなどで関係書類を撮影する場合、設定→カメラ→フォーマット→互換性優先に設定を変更、jpeg形式で保存されるようにしておく
- スマホが格安スマホでSMS契約をしていない場合は登録ができない
などでしょうか。
対象も金額も非常に多い持続化給付金と異なり、サイトが重い、コールセンターが繋がりにくいななどの状況は、初期はあるかもしれませんが、持続化給付金のように、100回かけても繋がらないという可能性は低いと思われます。
その他、支給申請の流れ、必要書類は厚生労働省のPDFをご覧下さい。
今後、さらなる雇用調整助成金制度の拡充を期待します。
給付金関係の関連記事です。
10万円の特別定額給付金オンライン申請における手続き手順・注意点まとめ(パソコン版)
”≪一律10万円給付≫メールで申請が可能。”という給付金制度悪用メール
中小最大200万、個人事業・フリーランス最大100万の持続化給付金の申請始まるもトラブル・課題も発生。コールセンターにも聞いてみた
特別定額給付金・持続化給付金などの詐欺が相次いでいるからこそ、詐欺に遭わないための防衛手段と、詐欺に遭ったときの対処法
現状において、経営者が取るべきステップは、信頼確保→止血→キャッシュを手厚く→次の打ち手を考える
新型コロナウイルス経営者向け相談窓口ー中小企業庁・日本政策金融公庫・商工会・商工中金・信用保証協会・よろず支援の窓口まとめ