キャッシュレス導入で失敗しないための、注意すべき4つのポイントとは?
全国でキャッシュレスサービス、キャッシュレス対応システムの普及が始まっています。
ただ、小売店や飲食店だと、「自分のところは使うメリットがあるのだろうか?そして注意する点はないだろうか?」という疑問が出てくると思います。
そのため、今回の記事では、小売店舗がキャッシュレス決済導入で注意すべき、4つのポイントをまとめたいと思います。
1 キャッシュレス決済は、少額から中程度の額(数百円~20万程度)が主体のため、日常品決済向け、クレジットカード決済を除き、高額品には向かないケースが多い
キャッシュレス決済は、対応額の上限がクレジットカードに比べ低く、日常品や外食、サービス産業などの決済に向いています。
既に高額品を扱う事業者などは、クレジットカードなどの決済手段を用意しているケースが多いかと思いますが、飲食店や小売店など、粗利が限られ、数%が大きな意味を持つ事業では、導入に二の足を踏んだり、正直クレジット決済も置いてはいるけど、手数料は大きいな・・という事業者の方もおられるかもしれません。
いずれにせよ、店舗の扱う商材の価格帯に応じ、通常のQR決済を導入するか、クレジットカードの決済も両方対応できる端末を導入するかを選ぶとよいでしょう。
2 キャッシュレス決済により、入金サイクルが異なるので、サイクルが長すぎないか、早められるかを確認する
キャッシュレス決済サービスは、現金を扱わなくてよく、事故が防ぎやすくなる半面、入金サイクルが決済事業者によりまちまちです。
当月末支払いや、1万円を超えたら都度振り込むサービス、振込依頼をすると翌日から翌々日に振り込んでくれるサービスもあります。(手数料が100円~数百円かかるケースもあり)
いずれにせよ、キャッシュレス決済導入でキャッシュフローが悪化・・ということがないように、いつごろ振り込まれるのかを確認したほうが望ましいでしょう。
3 キャッシュレス決済の導入費・月額手数料・決済手数料に注意する
現在、国を挙げてキャッシュレスの推進キャンペーンを行っていますので、端末の導入費や月額費用が無料や極めて安価になっているケースが多いです。
ただその場合も、月額手数料、決済手数料(0~4%近くまで幅広いです)がどれくらいかかるかは確認したほうがよいでしょう。
4 キャッシュレス決済が乱立しているので、顧客層を考えて決済サービスを検討したり、複数サービスをまとめて導入できるレジサービスを導入するとよい
QRコード、Felicaの非接触決済、クレジットカード決済など、キャッシュレス決済の手段は、驚くほど多く乱立しています。
さらに、国内だけでなく、海外のQR決済サービスなどもあるので、インバウンド顧客が多い場合は、当然海外のQR決済にも対応していることで、利便性が高まります。
日本、海外で普及しているメジャーなキャッシュレス決済の名称を挙げると・・・。
日本(コードによるQR決済 | Line Pay,Paypay,origami Pay,rakuten Pay,d払い,au pay,melpay(メルカリ系),Amazon Pay,Pring(メタップス),Pay ID(BASE),Pixiv Pay,EPOS pay,smash pay,atone(後払いサービスのネットプロテクションズ),&Pay,QUOカードpay,ゆうちょPay、ファミペイ |
日本(Felicaを利用した非接触決済) | Suica(他icoka等Suica系サービス),Pasmo、iD,楽天Edy,WAON,Quicpay,Apple Pay |
中国 | We chat pay,Alipay(支付宝),UnionPay(銀聯カードのQR版) |
韓国 | PAYCO,Kakao Pay |
シンガポール | NETS pay他(他種類のQRサービスがあるが、シンガポール政府の方針でQRコード SGQRに統一方向) |
香港 | Octopus(非接触),Alipay HK(QR) |
まだまだありますが、調べると、おびただしい数の決済手段が乱立しています・・。
もちろん、様々な決済手段に1つで対応できる端末はありますが、手数料・ランニングコストが、それぞれ個別に導入するより高くなるケースがあります。
店舗としては、顧客にどのサービスを利用しているか訪ねたり、複数の決済サービスがインバウンド顧客が多ければ、決済手段を多く有するペイメントレジ(iPadと専用端末を利用するケースが多い)を導入するのも手でしょう。
利用者側としては、割引やキャッシュバックがあるのはありがたいですが、導入側としては非常に悩ましいところですね。