菅義偉自民党総裁とも懇志の、 デービッド・アトキンソン氏は、中小企業のあり方の見直しとM&Aを促進するか

自民党総裁に就任した菅義偉氏は、様々な人脈を持つ事で有名です。

 

その中で、以前より「中小企業の生産性」など、企業のあり方に対して提言を行っている、小西工藝社のデービッド・アトキンソン氏という方がいます。

 

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管氏と親しいデービッド・アトキンソン氏が中小企業に向ける厳しい目と、成長することの強い要求

デービッド・アトキンソン氏は、以前より、「日本の生産性の低さ」という点を大きく懸念しており、東洋経済オンラインのコラムや書籍などで一貫して、

  • 日本が生き残るためには、最低賃金を上げたり、所得倍増を実現するために生産性を上げよ
  • 人口オーナス期にある日本では、客・労働者・社会補償費用の負担者の絶対数が減るため、生産性が全て
  • 個人消費の引き上げのためには給与を増やす必要があり、そのためには労働生産性を徹底的に上げ、給与の原資を作っていかなければならない
  • 労働生産性を引き上げる経済政策が必要
  • 給料を高めるには企業の規模拡大が必要である
  • 日本企業の平均規模はアメリカの6割、EUの3分の2しかなく、労働生産性が低迷する大きな要因
  • 全ての企業を守るのは不可能で、生産性の低い中小企業にはM&Aなどの形で変化をしてもらうか、退場してもらう必要がある
  • 小規模事業者の生産性は大企業の41.5%。生産性の最も低い企業群で働く労働人口の比率が上がることによって、国全体の生産性は劇的に低下
  • 一方、大企業・中堅企業は守る必要があり、規模の大きな企業から守って小規模事業者を減らすという方向性しかない
  • 人口減少期には、企業数の維持は無理
  • 労働生産性を高めるには企業の平均規模の拡大が必須条件
  • 政府は企業の選別が必要であり、小規模事業者の優遇を減らすことで、労働力を小規模事業者から中堅企業へ移動することを促す必要がある
  • 日本経済の最大の問題は労働生産性の低さ
  • ”すべての問題の根本原因は「企業規模」が小さい”ということ
  • ”日本で最先端技術の普及が遅れている原因は、お金がないとか、人材がいないといった理由ではなく、その技術を活用できるほど企業規模が大きくない”
  • ”安定的な雇用の下、効率よく新しい企業が生まれ成長する。成長しない企業の数はできるだけ抑えて、可能な限り多くの企業が中堅企業に成長する”つまり、小規模企業に、UP or Out(成長か(淘汰・吸収合併)を強く課題として突きつける必要がある

 

など、率直な言葉が並んでいます。

 

文集オンラインの記事でも、

菅官房長官が首相に就けば、厳しい「自己責任」を求める可能性が高い

 

「菅さんは国会議員の秘書だった時、『菅さんがいなければ事務所が回らない』と言われたほど働いたし、横浜市議になって誰よりも選挙区を回りました。今は官房長官として1日2回の会見をこなし、夜は会食を3階建てで回し、翌朝5時に起きるのです。

これだけ努力して成功した分、周りも頑張って当然と考えがちで、努力しない人にはドライな印象です」

「私は性別問わず、きちんと仕事をする人が好きです」と語っている

 

 

ここまで上り詰めてきたからこそ、努力、しかも成果の上がる努力をすることは前提で、努力をしない人は知らない、当然出てくる気持ちだと思います。

 

また、本記事でも、小西工藝社のデービッド・アトキンソン氏との懇志に関しては取り上げられており、

菅官房長官は、「13年から始めた観光立国の仕組みづくりに際して、アトキンソンさんの本を読み、感銘を受け、すぐに面会を申し込んだ。その後何度も会っている」と述べている(『東洋経済』19年9月7日号)。

アトキンソン氏は経済政策の論客として知られるが、中小企業の生産性が低いことを一貫して批判してきた。今のコロナ禍でも、中小企業を支援する時は「低生産性経営をやめてもらうという条件を付けること」と主張し、「機会があったにもかかわらず成長できず納税もしない企業を優遇すべきではありません」とまで述べている(『日経ビジネス』5月12日)。

 

と、デービッド・アトキンソン氏の考えは、今後の管総裁(管首相)の政策決定に大きく影響を与えるように思えます。

 

この記事自体は、この後の若者冷遇の可能性も含め、全体として厳しいトーンです。

 

実際問題として、どこまでアトキンソン氏の意見を採り入れた施策を行うのか。

特に選挙前は、中小企業・地方の支持を得ることも重要になってきますので、ストレートに中小企業のあり方を問うようなことは、おそらくしないでしょう。

 

当初はM&Aなど、中小企業の出口を作るような政策と、中小企業の成長を支援する政策主体で行くのではないかと個人的に感じます。

 

ちょうど昨日、9月15日に、中小企業庁より、「中小企業の事業承継の促進のための中小企業における経営の承継の円滑化に関する法律等の一部を改正する法律」(中小企業成長促進法)が10月1日に施行されますという告知がありました。

 

当然新型コロナウイルス対策や事業承継の促進という側面もあるかと思いますが、加えて概略内でも、中小企業の中堅企業への成長を促す姿勢が窺えます。

中小企業が、増資や従業員増加により中小企業要件から外れても、地域経済牽引事業計画の実施期間(5年以内)は、中小企業とみなす措置を講じることで、中小企業向け支援を継続措置。
・これにより、地域の中小企業の積極的な事業規模拡大を後押し。

 

中小をいきなり冷遇することは、様々な意味で問題がある。なので、まず中小企業を成長させるためのパッケージを持ってくる(もちろんこれに加え、新分野の規制緩和や特区の活用など、「規制で邪魔をしない」)ということも重要になるかと思いますが。

 

選挙後に、どこまで「中小企業」のあり方を問うてくるのか、また、中小企業の成長を促す施策や、M&Aの促進などをどこまで具体化していくか、気になるところです。

 

 

 

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