書籍 たとえば、謙虚に愚直なことを継続するという習慣(杉本宏之氏著)には、経営者が蹉跌から立ち上がるプロセスの学びが大-1

最近、シーラホールディングスの杉本宏之氏の書籍、「とえば、謙虚に愚直なことを継続するという習慣」という書籍を読みました。

「つまづきの経験」「そこから学び取った同じ轍を踏まない経営」など、事業者・個人事業主にとってもヒントになる部分が多いと感じましたので、要点をまとめていきたいと思います。

 

杉本宏之さんは、以前エスグラント・コーポレーションを業界市場最短・最年少で上場(当時の名証セントレックス)し、一躍時代の寵児となるも、リーマンショックの煽りを受け、会社が民事再生手続きを選択する運びとなりました。

 

しかし、その後、同じ不動産業界で再起、現在はシーラホールディングスで賃貸・ベンチャー投資・飲食店経営などを手掛けておられます。

 

今回ピックアップする書籍は、エスグラント経営・民事再生から現在までの再起のプロセスや経営に対する考え方などを記した書籍になります。

 

経営者・マネージメント層にとっても学びがある書籍と思いますので、要点をピックアップします。

 

まず、前書きがとてもシンプルかつ、深いと個人的に感じます。

 

この本は偉そうに経営理念や行動指針を語っている本ではありません。 私は振り返ると失敗ばかりの人生でしたが、その分他の人よりも経験値があるという事だと、 ポジティブに捉えて生きています。この本は、そんな私の人生の失敗をまとめ、どう次に生かしたかを記した備忘録です。 少し窮屈になっている世の中で、明るく前向きになれる本になったら良いと思って書きました。

 

けして上から目線の「こうすべき」という話ではなく、ビジネスの現場で、課題解決に精一杯取り組み、失敗があれば活かす、など、「時代の寵児」→「民事再生で、手のひらを返す人もいる一方、支えてくれる人も多く復活」→「これまでの課題を糧に、堅実にストックを積み上げる経営の実現」など、現役経営者として様々な経験をしたからこそ語れる、リアルな内容です。

 

例えば、最初の、メディアの質問に対する答え。

 

「杉本さんはこれまで年商100億を超える会社を7社も育ててこられた訳ですが、企業経営者を育てる秘訣とはなんですか?」 あるメディアから受けた取材の中での質問でした。私は今年で 42 歳になりました。まだまだ若輩者ですが、人生が積み重なっていくのはあっという間の出来事でした。 私は、決して裕福な家庭に生まれた訳ではありません。両親も早くに亡くし、大学にも行っていません。とにかく、高校を卒業して無我夢中で働いて、挑戦しては失敗し、泥臭く、ダサい事を続けてきただけです。

 

この、”とにかく、高校を卒業して無我夢中で働いて、挑戦しては失敗し、泥臭く、ダサい事を続けてきただけです。”という言葉には、様々なものが詰まっていると推察します。

 

例えば、

2007年6月期には前期比199%となる売上高377 億 円を達成。東証一部上場を目指して全力 疾走 を 続け まし た。ところが、2007年の初夏、アメリカでサブプライムローン問題が発覚 します。事件当初は「対岸の火事」と思っていたのですが、9月頃になると風向きが変わってきたの です。 膨張し過ぎ た経済を鎮めようと、世界的に金融の締め付けが始まったのです。それまで、向こうから「 借りてくれ」とまで言ってきていたはずの銀行が、融資を渋り始めました。

 

2008年9月にアメリカの投資銀行、リーマン・ブラザーズ社が破綻。日本国内でも金融機関の締め付けが厳しさを増し、資金繰りが行き詰まりました。

年が明けた2009年初頭に3億円以上あった銀行口座が凍結されてしまったのです。「大丈夫です。余計なことを考えずに頑張って会社を立て直してください」。私達は無邪気に銀行のその言葉を信じ、業務に邁進しましたが、最後は倒産を恐れた銀行に止めを刺されてしまったのです。

 

このように、全力を尽くし、駆け上がろうとした矢先のリーマンショック、そして「大丈夫です」とは真逆の銀行の口座凍結。

 

この後のエピソードについては、この後追記していきますが、まさに、

「相当胆力の座った経営者であっても、そうとうしんどいであろうと思われるエピソードが続出します。

 

こちらについては、後ほど改めて追記していきます。

 

 

その他、経営者・管理職にお勧めできる書籍のリンクです。

 

サミュエル・スマイルズの自助論で考える、「天は自ら助くる者を助く」

 

安田隆夫氏の著書、安売り王一代 私の「ドン・キホーテ」人生には、未経験だからできる勝ち方が記されている

 

書籍 「僕らはSNSでモノを買う」のUGC、ULSSASはスタートアップ・中小・地方企業のヒントになる #ウルサス本

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