サブスクリプション型サービスが流行しているが・・

サブスクリプション型サービスの特徴とデメリット

現在、様々なところでサブスクリプションビジネス(毎月払い・毎年払い)が出現しています。

例えば、飲食店でのラーメン食べ放題、美容室でのシャンプーし放題、車の定額レンタル・リースなどあらゆる分野・サービス・業態にサブスクリプションビジネスの流れが広がってきています。

 

サブスクリプションの世間に言われる利点としては、毎月や毎年固定収入が得られることだけではなく、売りきりのビジネスとして、「一度売って終わり」ではなく、顧客がサービス利用開始後も継続的に関係が続くため、顧客との長い付き合いや、サービス改善点など、顧客からのフィードバックが受けやすくなること、売上だけなく実際の入金も、毎月など一定の期間で入ってくるため、キャッシュフローが非常に安定する、などというものがあります。

 

ただ、一部では、チャーンレート(顧客解約率)を下げるために、あえて顧客との接点・切り口を限定する会社もありますが・・・

 

この流れの中、自社でもサブスクリプションビジネスができないか?と考える経営者の方もおられると思います。

 

しかし、安易にサブスクリプションに走ることはお勧めできません。

 

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サブスクリプションの導入は自社事業のフェーズを踏まえる

 

 

サブスクリプションビジネスの場合、毎月や一回一回の売上はさほど大きくないのが実情です。

 

サブスクリプションビジネスに限らず、一見華やかで儲けていそうなビジネスであっても、実際は損失を出していたり、事業投資に注力しているケースは少なくありません。

 

例えば、Uberの2019会計年度・第1四半期決算は、”純損失10億1000万ドル”、つまり約1,091億5千万円です。

 

Uberの第1四半期決算、10億ドル超の赤字--売上高は20%増
Uberが3週間前に実施した新規株式公開(IPO)は低調な滑り出しとなったが、第1四半期決算発表によると、状況は当面改善する気配がなさそうだ。

 

もちろん、この損失部分が将来への投資であるということはわかりますが、普通の企業ではこのようなことはできません。

 

一部のスタートアップのように、大企業の出資が付いているなら別です。

 

でも、そんな会社はごくわずかです。

 

それよりも、ITならば開発業務受託など労働集約型の着実な業務で、1ヶ月数十万~百数十万を受託するなど、堅実な業務で足元を固めて行った方が、入る額も大きいですし、キャッシュの見込みも安定的に立ちます。

 

サブスクリプションがはやっているからウチも、というのはお勧めしません。

 

既存のサービスがあり、そこにサブスクリプションの要素、というのはまだいいでしょう。

 

しかし、新規にサブスクリプション事業を立ち上げるのであれば、損益分岐点を超すくらいにスケールするまで赤字を掘り続けられる覚悟とサイフの余裕がありますか?

 

それよりも、まず毎月労働集約型で安定した受託業務などで企業の体制・財務体質を固め、自社が次のフェーズに入る段階に来たという確証を持ってから、サブスクリプションなりのサービスを検討する方が良いでしょう。(もしくは受託メイン・自社サービスは並行して)

 

やはり、毎月のある程度の売り上げという基盤がないと、少額を多くから集めるサブスクサービスは難しいかと思います。

 

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